京都旅行報告第五弾。平安神宮の裏手に位置する聖護院に行きました。写真に写っている小さな不動明王二体は、焼き物です。これは、大島のある作家さんが焼いたもので、この聖護院さんに納められています。不動明王を作っているところと、窯から出たばかりのところも見ましたので、とても親近感がありました。そのため、今回の京都旅行の第一の目的は、聖護院さんに安置されている不動明王に会うことでした。
聖護院は、修験道を開いた役行者(えんのぎょうじゃ)を開祖とする本山修験宗の総本山で、1090年に創建されました。役行者は、飛鳥時代の呪術者と伝えられる実在の人物で、歴史資料には役小角(えんのおづぬ)の名で登場します。大島の泉津の行者窟で毎年6月15日に行者祭りが行われています。昼は行者窟で、夜は海の上を走り富士山で修行したといわれています。
聖護院は、天皇の仮御所となった高い格式のある院でもあります。江戸時代末期、御所が炎上した際、天皇が聖護院に避難して過ごされたところです。光格天皇のときと、孝明天皇のときでした。
天皇の仮御所となった宸殿の御座所や狩野益信筆の障壁画などを見せていただきました。不動明王さんのお陰と感謝しています。