人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ごろんごろん元気だよ!

gorongoron.exblog.jp
ブログトップ

荒波に 向かって旅立つ 子カメたち

荒波に 向かって旅立つ 子カメたち_c0229433_22261147.jpg
荒波に 向かって旅立つ 子カメたち_c0229433_22262748.jpg
夕方6時過ぎ、大島の間伏の砂の浜でアカウミガメの脱出降海の様子を見ました。今日までの経過は、6月10日の夜アカウミガメの産卵、57日後の8月6日の夜、25匹が自力で脱出降海を翌朝砂浜の足跡で確認。そして8月6日に2匹が自力で脱出降海。今夜は約60cmの深さの砂地から、自力で脱出降海できない子カメを掘り出して海に行かせる場面を見ました。子ガメは7~8cmくらいです。
ウミガメの産卵から脱出降海までを観察している成瀬さんたちが、その作業をしていました。約20年間続けているとのことです。成瀬さんたちは、ウミガメが産卵できる環境つくりにも取り組んでいます。砂浜の清掃活動や砂浜にオフロードバイクや四輪駆動車が乗り入れないようにする啓発活動もしています。ウミガメが産卵する環境とは、砂の深さが50~60cm以上あること、車の轍が無いこと(子ガメが海に行くとき、轍に入ると乗り越えられない)、産卵時期に砂浜で花火などがあると驚いて上陸できないなどです。砂浜が産卵できないような環境のときは、海に帰って生むそうです。それは全部が死んでしまうことを意味します。
さて、今年は大島の砂浜にウミガメが8回上陸して4回産卵が確認されています。砂の浜は2か所とのことです。ウミガメは1シーズンに多いのは5回産卵するそうです。1回に約110個産卵して、50%くらいが孵化するそうです。それは半分くらいが孵化できずに、死んでしまうということです。写真の上は掘り出された子ガメ、左の写真は孵化できなかった卵や孵化した後の卵の殻など。
台風4号のうねりで荒れている海に、掘り出された7匹の子ガメたちが必死に向かっていきました。波間に消えると、見ている人たちから頑張れの拍手が沸き起こりました。命の不思議さ健気さ、いい物を見ました。
荒波に 向かって旅立つ 子カメたち_c0229433_233118.jpg

by gorongoronisomura | 2010-08-10 23:08 | 大島のくらし