緊急提言
3.11東日本大震災の津波の後、現地を調査し、
緊急提言した植物生態学者「宮脇 昭」氏の著書を紹介します。
人工物を破壊した大津波
「世界最大水深(マイナス63m)の湾口防波堤として造られた
釜石湾口防波堤も、大津波の前では無力と化し、
完全に破壊されないまでも、津波のエネルギーが
平面的なコンクリート面に激突することで倍加して、
さらに大きな力となって、防波堤を越え、
数百メートルから場所によっては2000メートルほども
内陸まで押し寄せる結果となった。」
生き残ったタブノキ
1.海岸沿いのマツ林は、太い高木も幹が折れ、根が浅いためほとんど根こそぎ倒れた。
2.海岸林の下に自生していたマサキやトベラなどの常緑広葉樹は生き残った。
3.南三陸町のおおきなタブノキが太い直根に支えられ、津波を押し返すように残った。
4.甚大な被害のあった大船渡中学校近くのタブノキなども生き残った。
5.新日鉄釜石製鉄所やイオン多賀城店などのシラカシ、ヤブツバキ、モチノキ、シロダモの
常緑広葉樹も生き残った。
これらの調査結果から、宮脇氏は、これまでの植林の経験から
「日本を救う ふるさとの森づくりプロジェクト」を緊急提言している。
明日、その内容を載せます。